慢性的な肩こりや腰の違和感、原因がはっきりしない体の不調に悩んでいる人は少なくありません。検査では異常が見つからず、マッサージや運動を試しても一時的に楽になるだけで、しばらくすると元に戻ってしまう。このような状態の背景には、体が無意識に起こしている防御反応が関係していることがあります。

AST気功では、症状そのものよりも、体がどのような反応を続けているのかに着目します。ここでは、AST気功の基礎となる「体の防御反応」という考え方について解説します。

体は無意識に身を守ろうとする

人の体は、痛みや不快感、寒さ、疲労、精神的ストレスなど、さまざまな刺激に対して即座に反応します。その代表的な反応が、筋肉を緊張させたり、動きを制限したりする防御反応です。

これは本来、体を守るために必要な仕組みです。しかし、防御反応が解除されないまま日常生活を続けると、体は常に緊張状態に置かれ、特定の部位に負担が集中しやすくなります。

防御反応が続くことで起こる体の変化

防御反応が長期間続くと、筋肉が硬くなるだけでなく、呼吸が浅くなり、体全体の動きが小さくなります。本人は普通に生活しているつもりでも、体は常に力を入れた状態になり、回復に必要な循環が妨げられます。

この状態では、どこか一部をほぐしても根本的な改善にはつながりにくく、不調が形を変えて繰り返されることになります。

AST気功が防御反応を重視する理由

AST気功では、筋肉や骨格だけを調整しても体が変わりにくい理由を、防御反応の視点から考えます。体が「危険だ」と判断している限り、元の緊張状態に戻ろうとする力が働くためです。

そのため、AST気功の施術では、体が過剰に反応しているポイントを見極め、無意識の緊張が緩む方向へと導いていきます。強い刺激を与えるのではなく、体の反応を尊重しながら整えていくことが特徴です。

慢性的な不調が改善しにくい人の共通点

長年不調を抱えている人には、いくつかの共通した体の状態が見られます。

  • 常に力が入っていることに自覚がない
  • 呼吸が浅く、息を止めるクセがある
  • 動作を力で行い、体全体を使えていない

これらはすべて、防御反応が習慣化しているサインといえます。

施術で目指すのは「体が戻ろうとしない状態」

AST気功の施術では、一時的に楽になることよりも、体が防御状態に戻りにくい環境を整えることを重視します。緊張が抜け、体の動きや呼吸が自然に戻ることで、回復力が発揮されやすくなります。

結果として、疲れにくさや体の軽さを感じるようになり、不調が繰り返されにくい状態へと変化していきます。

体を変える前に、体の反応を知る

AST気功の考え方では、何かを頑張って変えようとする前に、今の体がどのような反応をしているのかを知ることが重要だとされています。

体の防御反応が緩むことで、本来備わっている調整力が働きやすくなります。AST気功は、その土台を整えるための施術として位置づけられています。